睾丸腫瘍の治療としては、一般的な手法とされる「BEP療法」という手法について体験を踏まえてまとめました。
この記事では、BEPがどんな治療か、そして実際に治療を受けた人がどう感じたかがわかります。
前回の記事で転移したときの話をしています。
1.BEP療法で使用する薬剤

使用する薬剤はブレオ、エトポシド、シスプラチンの3つの種類です。
これらの薬剤の頭文字をとってBEP療法と呼ばれています。
副作用をおさえるために吐き気止め等も処方されました。
抗がん剤はすべて点滴で、一部の吐き気止めのみ錠剤でした。
2.BEP療法のスケジュール
1セットは3週間で、全部で3セットの9週間になります。
ブレオ :1日目、8日目、15日目
エトポシド :1日目~5日目
シスプラチン:1日目~5日目
また、抗がん剤を全身へ回したり、しっかりと排泄するため、夜間は水分をいれるので、1~5日目までは一日中点滴が入っています。
表にしてみました。
薬\日数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 8 | 15 |
ブレオ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
エトポシド | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
シスプラチン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
22日目から次のセットになります。
3.BEP療法の副作用(医師からの説明)
今回は医師から説明を受けた一般的な副作用についてまとめます。

初日~数日
- 吐き気、嘔吐
- 食欲不振
- 倦怠感
- 悪寒、発熱
数日~数週間
- 下痢・脱毛
- 口内炎
- 皮膚障害
- 肝障害・腎障害
- しゃっくり
数週間~数か月
- 味覚の変化
- 手足のしびれ
4.BEP療法の副作用(やまだの体験)

吐き気、食欲不振、倦怠感
実際に嘔吐したことはなかったですが、吐き気はありました。
大体1クールの2日目~8日目にかけては、食欲がなくなり、吐き気が強くなります。
倦怠感も強くなり、1日中寝ていました。
基本的に入院中は吐気や倦怠感があり、投薬している間は強くなる感じでした。
しゃっくり
治療開始から2週間すぎた程度からしゃっくりが強くなりました。
吐き気があったのもあり、かなり気分がわるかったです。
しゃっくりで夜が眠れなくなるほどでした。
しゃっくり止めの薬があるので、お薬を出してもらい解決しました。
悪寒・発熱
私はブレオという薬が合わず、ブレオを投与するときは必ず39度近い発熱がありました。
発熱しているときはしんどいですが、熱さましの薬がよく効いてくれました。
3クール目になれば、先に熱さましの薬を投与し、発熱を防ぐことができました。
皮膚障害
背中一面に大量の発疹がでました。すこしかゆみもありました。
塗薬を出してもらい、納めました。
退院してからも少しでています。(抗がん剤とは関係ないかも)
脱毛
投薬から2~3週間で髪の毛が抜けました。
寝て起きると枕が毛でびっしりとなっていました。
わかっていたのでショックではありませんでしたが、掃除するのが大変になります。
髪の毛は先に剃っておくか、坊主くらいにしておくほうがよいでしょう。
抜けだしてからも、すべて抜けるまでは数日かかり、その間はシャワー浴びたり、ニット帽を脱いだりするときに抜けて大変です。
私ははさみで短くして、髭剃りで剃りましたが先に剃っておけばよかったなと思いました。
血管痛
1週間近く点滴を入れていたため、血管に負荷がかかって痛くなりました。
点滴を打つ腕を変えたりしていましたが、一度夜にとても痛くなりました。
また、腕の血管の色が悪くなったり、大量の点滴や採決のあとが残っています。。。
まとめ・感想
治療のスケジュールをみてわかるように、薬剤をたくさん投与する各セットの3日目~8日目が辛かったです。
逆にいうとそれ以外の期間はそれほど辛くはありませんでした。
1クール目はそれがわからず、これが9週続くのかと絶望しましたが、2回目のブレオを投薬した後の9日目から少しずつ楽になってきていました。
クールを重ねるごとに全体的につらくなっていきますが、慣れもあり案外耐えることができました。
今回は私の体験をもとに抗がん剤治療(BEP療法)についてまとめました。参考になれば幸いです。
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